北海道では、まだ新規スクリーニング導入段階ではないのですけれども、現在、SCIDのスクリーニングを検討中で、東京医科歯科大学小児科の今井耕輔先生のTREC/KRECのキットを用いて行う予定でいます。まだ基礎データ取りまで行っていません。
北海道の場合、研究利用といった2次利用の同意書を取っていないので、結局匿名化して基礎データを取ることになります。その部分までは北海道のほうの了解がとれたので、これに関しては、この数カ月なり半年で基礎データを取って、その結果をもとに検討を進めていこうというところです。精密医療機関については、SCIDや免疫関係の先生として北海道大学小児科の有賀 正先生、山田雅文先生がいらっしゃいますので、バックアップというか、前面に立っていただけると思います。
あと、我々の今の検査センターの事業として立ち上げようと考えていますので、SCIDだけではなくて、プラス今日お話にあったライソゾーム病のいずれかを手がけたいと思っています。あわせた形での有料検査をと考えてはいるのですけれども、北海道の特殊性というか、札幌市は札幌市衛生研究所の管轄で、札幌市以外の北海道を我々が管理しているという2つの自治体が存在している関係で、札幌市を除いた分のところしか我々はカバーできないのです。ですから、札幌市を除いた北海道全体での新しいスクリーニングは何となくやりにくいところがあります。一緒の形で、オール北海道としてできればいいのですが、札幌市衛研は倫理審査委員会も自分のところで持っているし、過去の経緯もあって、厳しい状況があるので、今すぐやりましょうというところまでは至っていません。
今井先生や北大小児科の先生にも声をかけていただいて、できれば一緒にやっていきたいよねという話は出しているのですけれども、まだそこまではいっていないのが現状です。ですので、これからやるに当たっては、先ほども出てきたろ紙の話だとか、産科医会の連携の話だとか、あとはいろいろな準備に向けた啓発のこととかを考えていくのは大変だなと感じているところです。