副腎白質ジストロフィー(ALD)の親の会を2000年に立ち上げて16年が過ぎました。ALD治療には骨髄移植があり、実施症例も増え、救われていく命が増えてきました。しかし、骨髄移植をしても寝たきりになることも多く、お母さんが介護にかかりきりになってしまうという深刻な問題があります。自分も経験者として何とかお母さん方を元気づけたいという思いから意見交換できる場所があればということで親の会を立ち上げました。
NPO法人化した5年前頃、岐阜大学鈴木康之先生にご講演をいただくことを計画し、名古屋で親の会を開催しました。翌年には東京慈恵会医科大学で勉強会を開催しました。その頃が親の会としての本当のスタートだったと思います。

ALDは一旦神経症状が出現すると重篤化する病気です。一刻も早い治療法の開発を期待しながら、お母さんたちは辛い日常生活を過ごしているわけです。骨髄移植は有効ですが、もっと他に有効な治療法が望まれます。とにかく、早期診断により今できる治療をしてあげたい。そういった意味で新生児スクリーニングはとても重要だと考えています。