私は「全国ファブリー病患者と家族の会」の責任者を引き受けて5年目になります。私どもの活動は全国を5つのブロックに分けて、6主要地区でセミナー・シンポジウムを開催するという啓発活動です。平成28年3月に九州沖縄ブロックのセミナーを遠藤文夫先生、福岡大学小児科教授の廣瀬伸一先生のご協力をいただき福岡で開催しました。その時、私が一番感動したことは九州の先生方が非常に熱心に研究されていることでした。スクリーニングも含めて多岐にわたり研究が進んでいるという印象を受けました。同時にこれだけ重要な要件がなぜ中央や他の地区で議論が起きていないのか不思議でなりませんでした。

ファブリー病には酵素補充療法という治療があります。また、早期発見・早期診断・早期治療という観点でスクリーニングが重要であることも認識しています。

一方で現在、難病法の問題や首都圏での医療と地方で実施されている医療の温度差など、議論を進めなければならないと思っています。そうした中で、こうした重要な課題にどうかかわっていくか私なりにいろいろ考えているところです。