一般社団法人「希少疾病早期診断ネットワーク」を設立して3年が経過しました。私どもはライソゾーム病を中心とした希少難病に対する早期診断の普及を目的として活動しております。
主に2つの活動を中心に行っています。1 つは「ライソゾーム病を中心とした難病の新生児スクリーニングに向けての勉強会や座談会」です。1年に2回程度開催しています。座談会としては「ファブリー病の早期診断の重要性」、「ポンぺ病の早期診断の重要性」、患者会の方々を招いて実施した「患者会の立場から早期診断の重要性を考える」などを実施してきました。
もう1つが、「アジアの医師や研究者たちとの勉強会」です。ACLyS(Asian Congress for Lysosomal Storage Disease Screening)はその中心的な会合です。台湾では新生児スクリーニングは特に進んでいますし、韓国でも同様の進歩がみられています。そういったアジアの専門の先生方と情報交換を行うという主旨の活動です。
今回は、今まであまり参加する機会がなかった先生方をお招きし、「ライソゾーム病の新生児スクリーニングに向けて」と題した座談会を企画しました。
熊本大学の中村公俊先生、鳥取大学の成田綾先生、そして東京慈恵会医科大学の小林博司先生からプレゼンテーションをしていただきまして、参加者全員で質疑応答・討論による情報交換をしていこうという主旨でございます。ライソゾーム病の新生児スクリーニングの実施に向けた実践的かつ有益な情報交換ができることを期待しております。
本冊子は 2017 年12 月3 日(日)に開催された座談会「ライソゾーム病の新生児スクリーニングに向けて」
(主催:一般社団法人希少疾病早期診断ネットワーク)を基に編集作成しました。