第9回ライソゾーム病早期診断ネットワーク会議にご参加いただきまして、ありがとうございます。
本会議は今から5年前の2014年8月5日に第1回会議を開催しました。
熊本大学でライソゾーム病の早期診断のための新生児スクリーニングを始めて7〜8年が経過していた頃でした。
また、その頃、今日ご参加の山口清次先生をはじめ大勢の先生方がご尽力されて、タンデムマススクリーニングが全国に展開できるようになりました。
そこで、次はどういう病気をスクリーニングのターゲットにすべきかという時に、ライソゾーム病という言葉が脳裏を過ったというわけです。
ライソゾーム病の早期診断では、どのような課題をクリアすれば、スクリーニングを進めていけるのかということが議題となり、そのことが本会議の大きな目的となってきました。


今回は、先天代謝異常学会とかマススクリーニング学会のエキスパートにお集まりいただきました。既にライソゾーム病という枠を超えて、早期診断、希少疾病の新生児スクリーニングはどうあるべきかを、さらに広く考えていく会になりつつあると考えています。
特別講演ではYin-Hsiu Chien先生(国立台湾大学小児科)から、「新生児スクリーニングの現状と展望」と題して、我が国よりも既にもっと多くのスクリーニングを始めている台湾の状況をご講演いただきます。
シンポジウムでは、「希少疾患の新生児スクリーニングの将来」という観点から、山口清次先生(島根大学医学部小児科)、斎藤加代子先生(東京女子医科大学小児科)、奥山虎之先生(国立研究開発法人国立成育医療研究センター)にご講演をお願いしております。
新規の希少疾病に対するスクリーニングをどう考えていくか、その考え方を共有する機会ができればと考えております。